
最近よく耳にするようになった「成年後見」という言葉ですが、
「後見」というのは文字通り「後から見守る」ということです。
つまり、裁判所から選ばれたあるいは、自分がお願いした保護者の方が、
必要な見守りを続けながらご本人の身のまわりのお手伝いをしたり、
ご本人の財産や権利を守る仕組みが成年後見制度です。
あなたが自分らしく生きるためにまた、大切な家族の暮らしを守るためにもぜひとも知っておきたい制度です。
成年後見制度には、「任意後見」と「法定後見」の2つの制度があります。

将来、自分の判断能力が衰えたときに備えて、あらかじめ保護者(任意後見人)を選んでおきます。
将来の財産や身のまわりのことなどについて、「こうして欲しい」と具体的な自分の希望を保護者に頼んでおくことができます。(任意後見契約)
「任意」という意味は、「自分で決める」ということです。万一のときに「誰に」「どんなことを頼むか」を「自分自身で決める」仕組みなのです。
任意後見契約は、公正証書でする必要があります。
契約に当たっては、契約の内容を事前によく検討することが必要です。
任意後見契約では、次のようなことを依頼しておくことができます。
・大事な権利書や貯金通帳を預かって管理してください。
・生活費は貯金の中から、毎月○万円を充ててください。
・病気になったら○○病院に入院したいので、その手続きをお願いします。
この手続きを利用することで、次のようなお悩みや不安を解決する手助けとなります。
・身寄りがなく、一人暮らしをしています。
今年で70歳になりますが、今のところは体は元気で生活に不自由はありません。
しかし近い将来、自分の財産や身のまわりのことがことがどうなるか、とても不安です。
・知的障がいを持つ子供の母親です。
私自身が高齢なので、私が亡くなった後の子供の生活がとても心配です。

既に判断能力が衰えている方のために、家庭裁判所が
適切な保護者を選ぶ制度です。
選ばれた保護者は、ご本人の希望を尊重しながら
財産管理や身のまわりのお手伝いをします。
ご本人の判断能力の程度に応じて、次の3つに分けられます。
後見…ほとんど判断することができない。
保佐…判断能力が著しく不十分である。
補助…判断能力が不十分である。
法定後見を始めるには、家庭裁判所に申立をする必要があります。申立ができる人は、夫(妻)や4親等以内の親族など、法律で決められています。誰をご本人の後見人にしたいか、その候補者の希望を述べて申立をすることもできます。また、一定の条件を満たす場合には、市町村長が申立することもできます。
この手続きを利用することで、次のようなお悩みや不安を解決する手助けとなります。
・不動産を売って老後の生活資金にしたいのですが、夫の判断能力が衰えてしまって、
売買契約が結べません。
・父の相続が開始して遺産分割の協議をしたいのですが、兄に知的障がいがあり、
遺産分割協議をすることができません。
・一人暮らしの母が、最近判断能力が衰えてきたためか、
訪問販売で必要もない高額な商品を何度も買わされています。
・老人ホームの職員ですが、最近身寄りのない入所者の方の判断能力が衰えてきて、
施設の契約や財産の管理がうまくできるか心配しています。
[ STEP 1 ] ご契約の前に
ご要望により財産管理、死後事務に関する契約書や遺言書作成も行います。
担当者がご本人の希望や将来の不安をお聞きし、ご要望に添った契約書を作成します。
[ STEP 2 ] 任意後見契約の締結(見守り契約の締結)
見守り業務を開始し、担当者から定期的な電話連絡や訪問を行い、
ご本人の状況を把握します。
[ STEP 3 ] 財産管理業務開始
ご本人の判断能力の衰えはないけれど、身体の衰えなどから財産管理業務を希望される
場合は、あらかじめ財産管理契約を締結します。
この場合、担当者が作成した契約内容を事前に確認し、締結には立会人として関与し、
事務遂行に関しても指導監督します。
[ STEP 4 ] 任意後見業務開始
ご本人の判断能力が衰えた場合には、担当者より家庭裁判所に任意後見監督人選任を求める
申立を行い、任意後見業務が開始します。
任意後見契約に基づき、財産をお預かりして、ご本人の意思を尊重した任意後見業務を
行います。
※家庭裁判所が選任した任意後見監督人は後見人が適切な業務を行っているかを監督します。
[ STEP 5 ] 契約終了に伴う事務
ご本人の死亡により任意後見契約は終了します。
相続人等に対して管理業務について報告し、ご本人の財産を引き渡します。
[ STEP 6 ] 亡くなられた後の業務
死後事務の契約がある場合は、親族等への連絡、葬儀や永代供養、家財道具の処分等の
事務を行います。
事務の種類 報酬額 備 考
成年後見開始の申立て 52,500円(消費税込み) 戸籍謄抄本交付手数料等別途必要です。
任意後見契約・任意代理 150,000円(消費税込み) 公証人手数料、登記手数料等の実費が
契約手続き 合計31,000円程度別途必要です。
任意後見人・任意代理人 月額30,000~50,000円 不動産の処分(売買等)に関する
契約事務代理報酬は200,000円別途必要です。